HOME WORKS

[ご来場のお客様〈筆名:おとみ 様〉から頂いた当日のレポートです。(全文そのまま)]

新潟県中越地震チャリティ 小千谷応援ライヴ(杉並の音楽家とその仲間達による)レポ


昨年の新潟中越震災後、杉並区にお住まいの音楽に携わる皆様が温めてこられたライヴがいよいよ実現です。
前日の雨も上がって、雲ひとつない・・とは言えませんが、まずまずのお天気。
野外ライヴなので、これが一番!心配でしたが、なんとかクリアでした。

11時半過ぎに、会場の神明宮に着くと、むつのをの皆さんが音合わせをされていました。
とても清々しい神楽殿で、お庭の梅の花と筝の音がとてもよい感じに合っていて・・本番が楽しみです。
会場の準備も着々とすすんで、小千谷の物産もテーブルに並んでいたので、さっそくチェック・笑
味噌漬け、豆菓子、おそば、お味噌、ちぢみせんべい、からし味噌、古代米・・みんな美味しそう〜〜
私は、豆菓子、ちぢみせんべい、からし味噌をさっそく購入。ささやかですが、募金をさせていただいて
ライヴ開始を待ちます。

開演30分前に今回の企画をされたがふーさんから、スタッフ、出演者のみなさんのご紹介がてらミーティングがあり、
神社からお借りした緋毛氈をベンチに敷いて、最終準備完了です。このころには、地元のみなさんで
ベンチはいっぱいで、立ち見のお客様も♪

定刻の13時、ライヴ開始。司会は常磐津和香太夫さん。きちんと紋付袴のお姿です♪お子様がぴた〜っと
いつも一緒で、とてもほほえましい光景でした。
舞台中央の「楽」という書は、がふーさんの大学時代の後輩の方が書いて下さったそうで、今回の舞台にぴったりの書です♪

1・k_fujitaさんとjunchangさんのお二人による琴笛太鼓
 手作りの尺八と三味線によるスタンダードナンバーです。ちょっと懐かしいロックのリズムの数々〜
 その中で、ベンチャーズの「パイプライン」は新潟とみんなの間にパイプが繋がりますようにとの気持ちを
 込められたそうです。
 ちなみに、尺八の材料は水道管!三味線はエレキギター風でした。

2・毛塚珠子さん(十七弦)、佐藤歌穂里さん(筝)、キム・ジソンさん (二十五弦カヤグム)リウ・ティンさん(古筝)
 4つの筝による「三国夢筝」
 junchangさんが編曲をされた曲で、「さくらさくら」がモチーフに、各々の筝の特徴が出たきれいな曲です。※
 韓国・朝鮮や中国の筝をこんなに間近で見て聴けるのは、そうそう無い事です!しかも、十七弦と筝が合わさって
 四重奏を奏でます。一見、同じような形の楽器ですが、演奏の仕方が違うんですね〜超絶技巧の連続でした!

3・藤みち子さん(唄)、月岡祐紀子さん(三味線)の民謡
 皆さんおなじみのソーラン節、花笠音頭、佐渡おけさなど、新潟にゆかりのある曲も含めて5曲ご披露くださいました。
 急きょ、月岡さんのお父様も尺八と笛でご出演に♪うれしい父娘(師弟)共演です。
 藤さんの透き通って張りのあるお声と、月岡さんのキレのある三味線の音が境内に響き、会場から手拍子や掛
 け声が出て、ライヴ!という雰囲気が盛り上がります。

4・花柳琢次郎さん(舞踊)、杵屋五辰郎さん(長唄・弾き唄い)、杵屋五助さん(三味線)
 長唄「七福神」より、引きづくし。長唄「越後獅子」のご披露です。
 琢次郎さんは、神楽殿で舞いを奉納〜というお気持ちから、身を清められてから舞台に挑まれたそうです。
 その効果?でしょうか、その少し前からパラついていた雨が上がりました♪
 日舞の簡単なレクチャーのあと、「七福神」。お扇子が色々なものを表していきます。
 「越後獅子」は小千谷ちぢみが歌詞に出て、今回のライヴにはぴったりです。後半の晒しを振るところは圧巻でした。
 地方さんが付いて、柝も入って、これも贅沢です♪

5・Characters カーティス・パターソンさん(十七弦)、塩高和之さん(琵琶)、吉田一夫さん(フルート)
 In a Silent Way(塩高和之さん作曲)
 途中、英語の詩の朗読が入った、とても幻想的な曲です。十七弦を弓で弾くのをはじめて聴きましたが、チェロのような深い音がするのですね。
 琵琶やフルートの音も静かに染みてきます。癒しの音が新潟に届きますように〜。
 月夜の下で聴いてみたいですね。

6・むつのをのみなさん(筝、十七弦、尺八)
 楽しい宮崎駿アニメメドレー他の演奏です。
 演奏されている皆さんがとても楽しそうで、それがこちらにも伝わって きます。
 聴き応えのある大曲もよいですが、耳に馴染んだ曲を古典楽器で、というのも良いですね〜。
 小さいお子様にも、自然に染み込んでいくような音でした。
 そして、「上を向いて歩こう」を会場の皆さんで合唱してフィナーレです。


途中、お天気が怪しくなったりしましたが、無事!最後まで持って、本当に良かったです。
終演後の片付けもスタッフのみなさんの手でさくさくと進み、あっという間に神楽殿の戸も閉められると、
先程までのにぎやかさが信じられないくらい、静かなお社に戻っています。
春〜とは言っても風はとても冷たく、そんな中をスタッフやご出演のみなさんが笑顔で気持ちを
暖かくして下さいました。しかも!贅沢なメンバーでのライヴをみなさん!ありがとうございました♪


〜追記〜
でも・・やっぱり、みなさんお風邪は大丈夫だったかな?と、ちょっと心配です。
とても途中で席を立つのはもったいないライヴ。ず〜っと座っていたら、すっかり冷えてしまい、
神明宮の前にある小さなレストランでお茶をして帰りましたが、温かいコーヒーがしみる〜〜。
使い捨てカイロ持っていればよかったな、なんて思いましたが後のまつりで・汗
次回はもうちょっと工夫したいところですね・笑

何はともあれ、無事済んでよかったです。スタッフのみなさん、そしてがふーさん!お疲れ様でした。


※主催者補足
三国夢箏の「SAKURA」は、それぞれの楽器のソロ曲(日本の箏はデュオ)をさくらさくらの編曲で結んでいく構成になっていました。
それぞれの曲は、日本「千鳥幻想」(沢井忠夫作曲)、中国「戦台風」(王昌元作曲)、韓国「トラジ」(韓国・朝鮮民謡、金志善編曲)でした。